トロンボーンって何ですか?難しいです!

トロンボーン関係の記録のためブログに残します。

スターリングシルバーベル

ベルの中でも、スターリングシルバーベル(銀ベル)は色々と別格扱いですよね。
僕も今まで銀ベルは3台所持したことがあります。
king 3Bplus、20年くらい前の復刻シルバーソニック、現行の3BSです。
今は3BSのみ持ってます。
よく言われていて、自分もそう思う点は
・音色が良い
・音が飛んでいく
・音色が混ざらない
・音量の限界が高い
・自分の返りが少ない(聞こえづらい)
・吹奏感が重い
・物理的に重い
・ppが出しにくい
・値段が高い
という感じでしょうか。
あれ、デメリットが多いぞ?(; ・`д・´)
特に価格の高さが。。。今でkingだと、銀ベルにすると+15万円くらいですから。
銀と真鍮の単価の差で、絶対そこまで出ないはずなんですが。(原価厨)
10年ちょっと前、3Bplusを買ったときは、+4万くらいだったんですよ。
そこまで価格差が音色の差に関わってくるというと、うーん。
トロンボーンプレイヤー以外でお客さんにはわからんですね。
銀ベルにしたからといって、15万円分お客さんが増えるかというと、それはなさそう。
でも、それを補う不思議な魅力が銀にあるのは事実。吸血鬼もffで逃げるかもしれない。

とりあえず、小編成にはきついです!笑
プロでスターリングシルバーベルを常用している人は、
今は日本では片岡雄三氏、佐野聡氏くらいしか知らないです。
(知らないだけで他にもいるでしょうけど、東京近郊で定期的にライブしている人では見かけない)
どちらも超テクニシャン。
昔は中路英明氏も使っていましたが、今は黄ベルですからね。そして今の黄ベルですごくいい音色だと思います。
あ、あと片岡氏の弟子である中山雄貴氏も銀ベルでした。

マチュアスターリングシルバー使ってる人は、かなりバリバリ吹く人が多い印象です。
でも、吹き込んでも大きい音が出るからつい吹いちゃう気持ちはわかります。
俺これだけ音がでるぜドヤァ的に自慢したくなるし。
(昔は自分もそうだった)
でもあれ、バンドメンバー的にはどうなんだろう。。。

個人的には銀の魅力はそこにはなくて、
まとまったたっぷりした息で吹いたときの、少しフワッとした感じの発音と音色だと思います。
片岡雄三氏・佐野聡氏のアルバム聞くとわかると思います。


そしていい動画がありました。
www.youtube.com
Quatro Cores Trio@さくらん
素晴らしい佐野聡氏の演奏!
なかなかトロンボーン吹きませんが(笑)、
37分あたりから始まる曲では、発音の感じがよくわかります。
このプルっとなる感じが銀ベルっぽいと自分は思いますね。

ちなみに、ネットのどこかで昔のkingは板を叩いてベルにしていて、
今のkingは蒸着やら電気めっきでやってるとかいう言説を見たことがありますが、
野中貿易に確認したところ、現行のkingも板から作っているとのことです。
多分板の厚みは変わってますけどね。今のほうが薄いと思います。
なお、上記の特徴は現行のスターリングシルバーベルはそうだけど、
ヴィンテージのシルバーソニックは違うという主張もあります。


追記
Bachのスターリングプラスベルは、芯金に蒸着という噂を聞きました。
しかし蒸着ってよく考えると、ベルの厚みでありうる?
蒸着でつけられる箔の厚みなんて、マイクロミリメートル単位のような気が…