トロンボーンって何ですか?難しいです!

トロンボーン関係の記録のためブログに残します。

Say When : Steve Davis

とてもいいCD。ど真ん中のストレートアヘッドなジャズです。3管ハードバップ
最近のジャズ関係の新譜は、難しいオリジナルばかりだったりで、
めちゃくちゃ上手いけど、1ヶ月後はもう聴いてないというCDが多いんですけど。
このCDは長い付き合いになるでしょう。
ジャズ研の1年生に「ジャズトロンボーンのCDってどんなの聴いたらいいんですか?」
って聴かれたら、これ渡すことにします。
数少ない、トロンボーンプレイヤー以外でも聴けるトロンボーンのCDです。笑


スタンダードを多く取り上げていて、その味付けがストレートなのに絶妙です。
今、There Will Never Be Another You が入ってることなんて、ほとんどないですもんね。
こういうのを待ってるんですよ。
どうしてもCDは自分の音楽を押し出さなきゃいけないから、オリジナルばかりになると思うんですけど、逆に名人のスタンダードが聴きたい。それも5拍子とか7拍子とかにしないでいいので。。。
もちろん、全曲スタンダードというのは、それはちょっと違うかなという気もしますが。

このアナザーユー、ストレートなバラード(スロースウィングかも)でやってますが、あまりにも上手すぎる。音の処理がものすごく綺麗。休符の使い具合が絶妙。あまりにもスイングしまくっている。
Steve Davisって、Michael DavisとかWycliffe Gordonとかみたいに、ソロで超絶ハイトーンや早吹きはやらなくて、アマチュアでも頑張ればコピーできそうって期待を持たせてくれる感じです。
(それはあの完璧なベーシックの上に成り立つフレーズばかりなんですが。。。)
前からアドリブがトロンボーンらしくないなと思っていたのですが、
以前来日でクリニックを見た時、「ピアノを基準にして考えている。ピアノのように吹きたい」と言っていたので、さもありなん。

今作はJ.J.Johnsonの曲をたくさん取り上げている(というかJJトリビュートCD)ので、ことさら感じるのかもしれませんが、Steve DavisはJ.J.Johnsonの一番の後継者かもしれません。
JJフレーズやニュアンスがそこかしこに出てきます。
でもコピーではなく全部Steve Davis節。


Steve Davis (tb)
Eddie Henderson (tp)
Eric Alexander (ts)
Harold Mabern (p)
Nat Reeves (b)
Joe Farnsworth (ds)

1.Pinnacles
2.What Is This Thing Called Love
3.Shortcake
4.Mr. Johnson
5.Lament
6.Say When
7.Kenya
8.Shutterbug
9.Village Blues
10.There Will Never Be Another You
11.When the Saints Go Marching In